アキレス腱の痛み ~アキレス腱炎、腱周囲炎~
足首の後ろにある太い筋をアキレス腱といい、この部分の腱の痛みをアキレス腱炎といいます。また、腱自体に痛みがなく、腱の周りが痛む症状をアキレス腱周囲炎といいます。一般に陸上競技やバスケットボール、バレーボールの選手によく見られる症状であります。ランニングやジャンプを繰り返すことにより、この部分に非常に大きな力が加わるため、アキレス腱部が痛み、腫れなどの症状がでてきます。
原因としては、
1.練習量が多い。(使いすぎ) これが一番多いです。
2.舗装路など硬い路面を長く走ったり歩いたりした。
3.ランニングシューズの衝撃吸収性が悪い。
など色々が考えられます。
症状としては、痛みが朝方起きるときに強く、走ったり、歩いたりして腱を使用すると徐々に和らぐという特徴があります。よって、練習を始めるときに腱は非常に痛み、練習を続けるにつれて痛みは減少していきます。このため、この痛みは慢性化しやすく、慢性化すると腫れが強くなったり、しこりができたり、動かすとギシギシと音がする場合があり、痛みがますます取れにくくなってきます。
治療としては、初期の軽い時期に2週間ランニングやジャンプを止め完全休養をとり、電気治療、温熱治療、ハリ治療、マッサージ、ふくらはぎのストレッチングなどを行って慢性化させないことが重要です。また、踵(かかと)に足底板を入れたりして、アキレス腱への負荷を防ぐ方法もあります。治った後も、ふくらはぎのストレッチングや下腿の筋力トレーニングを十分おこなって再発防止に注意しましょう。