ぎっくり腰について
ぎっくり腰とは、重いものを持ったり、体をねじったり、顔を洗おうとして腰をかがめたりしたとき、急に腰の痛みを覚え動けなくなることを言います。
1)腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアによる場合は、30才以後、上下の腰の骨の間にある椎間板という軟骨は、年齢と共に弱く傷付き易くなります。重いものを持ったとき、この軟骨に亀裂が生じます。このため激しい腰痛が起こります。
2)腰椎は5つの骨よりなっています。この腰椎は、椎間板という軟骨と、椎間関節という関節でお互いに連がっています。挨拶をしたり、腰をねじったりしたとき関節に捻挫を生じます。このため強い腰痛が起こります。
3)若い人、力仕事をする人では荷物を持ったり、スポーツをしたとき、筋肉と筋膜による痛みが生じます。これを筋筋膜性腰痛(きんきんまくせいようつう)といいます。
ぎっくり腰の原因は以上のようにいろいろですが、治療としては痛みの激しいときは、まず安静を保つと同時に、アイシングを行うことが勧められます。その後、コルセットをしたり、電気治療、ハリ治療、マッサージ、腰の牽引を行います。シップ薬を貼ったり軟膏を塗ったりするのも痛み止めの薬が入っているため、痛みが和らぐのでよい方法です。ぎっくり腰の痛みは、坐骨神経痛とちがって長く続かず、比較的早く治ります。