一過性単純性股関節炎
(いっかせいたんじゅんせいこかんせつえん)
単純性股関節炎は、主に10才以下(平均5~6才)の幼小児にみられる痛みを伴う原因不明の股関節疾患で、女児よりも男児の片側の股関節に発症することが多いのですが、発症しても比較的早く治りますので心配はいりません。
この疾患は、急に起こる場合と徐々に起こる場合とがあり、その症状は、股関節の痛みや腫れ、太ももや膝の痛み、歩き方が不自然になる、股関節を動かす範囲が痛みの為狭くなるなどがあります。
この疾患は、歩行をやめてベッド上で安静することや、消炎鎮痛剤の投与などで症状は数日で治りますが時には数週間続くこともあります。単純性股関節炎でしたら心配はいりませんが、この疾患は化膿性(かのうせい)股関節炎、結核性(けっかくせい)股関節炎、ペルテス病など大変恐い疾患の初期症状と区別が難しいので、子供が股関節の痛みを訴えたらなるべく早く診察を受ける事をお勧めします。