足底腱膜炎(そくていけんまくえん)
皆さんは、長い時間歩いたり、走ったりした後に、足の裏が痛くなった経験がありませんか?
これは、足の裏にある足底腱膜(そくていけんまく)という、踵骨(しょうこつ)から足指にかけて扇状についていて、土踏まずの一部を構成し、ランニングやジャンプ等の時に伸びたり、縮んだりして、衝撃を吸収するスプリングの役目をする厚い膜です。この膜が使いすぎ等によって炎症を生じ痛みを起こしたものを言います。
主に陸上競技の長距離選手や大衆ランナーに多く見られる障害の一つですが、スポーツ選手だけではなく、足の形の異常(偏平足、甲高の足、外傷後の変形、筋力の低下等)のある人や、立ったり、歩いたりする事の多い一般の人でも痛みを起こします。
症状としては、足の裏を押さえると痛みがあり、足全体に負荷が加わると足先の方へ痛みが走ったり、足指を上へ曲げるとズキズキとひどく痛みます。
次に治療法としてはまず安静が第一であり、運動後の冷却、その後のマッサージやハリ治療、また青竹踏みなどのストレッチングを十分に行います。それから、土踏まずの部分にパッドを入れる装具療法やテーピングを併用すると大変に効果的です。加えてショック吸収力の良いシューズを選ぶ事も大切です。また、痛みがひどければ1~2週間の安静と、足の裏に負担のかかりにくい、水泳や自転車のようなトレーニングを行うことをすすめます。