橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)<コーレス骨折>
橈骨遠位端骨折とは、前腕の2本あるうちの親指側の骨で、手関節より肘の向かって2~3cm上の骨折をいい、手関節を横から見るとフォーク背状に、また手背側から見ると親指側に曲がって見えます。
原因
小児では、高所より転落して起きることが多く、また高齢者では転倒して起きることが多いです。小児から高齢者まで幅広い層に起き、年齢層によって骨折の型・固定法・固定期間も異なってきます。小児の場合、骨は弾力性に富み、完全に骨折することはあまりないです。また、骨のつきも速く、少しの変形でも自然に真っ直ぐになるという特徴があります。固定期間が長くても手関節の運動(リハビリ)は痛みもなく、すぐに運動が出来るようになります。 高齢者の場合、骨粗しょう症の人が多く、少しの力で骨折することがあり、1ヶ所だけ骨折するのではなく、複雑に折れたり他の骨も一緒に骨折することがあります。固定期間が長くなることがあるので、運動(リハビリ)は長期間行う場合があります。
治療
ほとんど手術的療法は行わず、変形している骨を手で元通りの場所にもって行き、固定を行います。固定中のリハビリとしては、骨折部が安定していると、筋力低下を防ぐように行っていきます。