鍼灸(しんきゅう)治療について
鍼灸治療は、漢方薬とともに、中国で発達してきた東洋医学の一つで、ハリをツボや痛い所に刺入したり、電気を通したり、もぐさを使ってツボや痛い所を温める方法です。
ハリ治療が効果があるのは、慢性の首部痛、腰痛、肩こり、頭痛、自律神経失調症、外傷後鎮痛、消炎等です。
ハリを刺入する場合は、患者さんの病気や体質によってそれぞれ異なりますので最も良いツボ、及び痛い所を捜してハリを刺入します。
ハリ治療が効く理由は、
- ハリの刺激によって脳の中よりエンドルフィンという物質(脳内麻薬の一種)が生産されて痛みを和らげる。
- ハリの刺激のために本来の痛みを脊髄の所で和らげるためです。(自律神経の調節・免疫機能の調節)
- ハリの刺激によって自律神経から血管に作用し、血液循環を改善します。
- ハリの刺激によって知覚の鈍麻、消失あるいは運動麻痺のような神経機能の減弱および、内臓諸器官の機能減退に対して、興奮させる。 等です。
灸治療については、
血液像(赤血球、血色素量など)、血液凝固時間の短縮、あるいは循環系に対する作用
が認められています。(増血作用・止血作用・強心作用など)
最近、私たちの社会には、精神的にも肉体的にもストレスが加わることが多く、知らず知らずのうちに肩がこったり、首・項(うなじ)・頭が重くなったりすることが多いようです。このように、力仕事、事務、または家庭内の様々な出来事による精神的緊張にもハリは良く効きます。