ジャンパー膝
膝蓋骨<(しつがいこつ)ひざのおさら>は膝を伸ばす運動の際に、たいへん重要な役割をはたしています。この膝蓋骨には、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と膝蓋靭帯(しつがいじんたい)がついており、ジャンプやキックの様な動作を繰り返し、その部分に過度のストレスが加わることによって、痛みを訴える状態のことをジャンパー膝といい、別名で膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)とも呼ばれています。
バレーボール、バスケットボール、サッカー、トラック競技などのジャンプを多くするスポーツ選手に非常によくみられる障害です。ジャンパー膝の発生平均年齢17.4歳と若く、30歳を過ぎたスポーツマンではあまり見られることはありません。
症状としては、運動中に膝蓋骨上下端に痛みがあり、特に下端部によく痛みが発生します。痛みのある場所に腫れを伴うことが多く、スポーツの後に痛みが強まることが特徴です。しかし、初期にはジャンプができないわけではないので、痛くないと思って続けてると慢性化しています。症状が悪化すると、運動後や長い座位の後にじっとしていても痛みがみられます。
治療としては、ジャンプ、ランニング動作の中止、練習前の十分なウォーミングアップや大腿四頭筋のストレッチング、練習後のアイスマッサージや湿布、電気治療などが効果的です。ジャンプの仕方や着地をチェックしたり、底の厚いシューズを利用しながら練習するのもよい方法の一つです。ジャンパー膝は個人の自己管理が一番大切です。