帯状包疹(ヘルペス)とその後の神経痛
帯状包疹(たいじょうほうしん)は、水痘(すいとう)と同じヘルペスウイルスの感染によって起こりますが、免疫(一度その病気にかかると二度とかからなくなる状態)のない状態での感染が幼児によくみられる水痘で、成人が免疫のある状態での感染では帯状包疹となって現れます。
ヘルペスウイルスは一度感染すると水痘が治った後も体のある部分に潜んでいるので、免疫の力が低くなったり、その他の原因でそのウイルスが活性化されると帯状包疹が発症してきます。なお、感染の経路は分かっていません。帯状包疹は出現する数日前、発熱、だるさ、それぞれの神経に沿って触った感覚が敏感になったり痛みが出たりします。そして、皮膚に赤い小さな点の様な発疹が出来て、次に水ほうになります。水ほうは初め透明ですが、数日で濁って5~10日でかさぶたの様になります。 また、肋間(ろっかん)神経、三叉(さんさ)神経、坐骨(ざこつ)神経といった所に神経痛がでてきやすいのも特徴です。そして、帯状包疹の水ほうが治った後も神経痛だけが残ってしまう場合があります。とくにお年寄りで体の調子の良くない人に多い様です。原因はよく分かりませんが、帯状包疹による神経の変性ではないかと言われています。その神経痛の痛みは非常に激烈でやけるような、あるいは鋭い刺すような痛みであり、しばしば夜も眠ることができません。
帯状包疹の治療としては、その後の神経痛に関しては、ハリ、灸治療などを行うのも良い手段と思います。ハリの手技としては、囲み針などが有効です。