足根管(そっこんかん)症候群
足根管症候群(そっこんかんしょうこうぐん)は、足首(足関節)の内くるぶしにおいて、足根骨と屈筋支帯(くっきんしたい)と呼ばれる腱をとめておくバンド役の組織の間のトンネル内で、神経が圧迫されて起こる神経障害です。
足の裏側や足の先にかけてしびれ感や、ぴりぴりするなどの知覚異常が現れたり、なかには足首の内側に疼痛(とうつう)を生じることもあり、夜間にしびれがひどくて眠れないこともあります。さらに進行すると足の裏側や足の先の筋力が低下して歩行に支障をきたしたりします。
特徴的なことは外出から帰り、屋内暖房や入浴によって急に足部が暖められると、足の裏側になんとも言えない違和感や灼熱感が生じて、足部を冷やしたくなるほどの症状が出たりします。
原因としては、はっきりとしない原因不明のものもありますが、外傷(骨折や脱臼など)のあとに起こる場合や、ガングリオン(良性の腫瘍)によるものが一番多いようです。
治療としては、まず安静を心がけることが必要です。電気治療や冷却療法を行い、また炎症を抑える薬とか湿布、軟膏を用います。痛みを和らげるために足関節を固定する方法もあります。以上のような治療でほとんどが治りますが、うまく治らない時は手術をする場合もあります。